ポコㇿの名前には、白糠のアイヌの人々の〝生まれ育った場所を大切にしたい〟という想いが込められています。アイヌの暮らしを表現した精巧なジオラマや、隅々までリアルに再現したチセ、伝統的な工芸品と美しい衣装、そして館内全体を包み込む〝イオル〟のサウンド・スケープ。活き活きと映し出される豊かなアイヌの暮らしを五感で感じ、厳しくも雄大な自然と生きてきたアイヌ文化にふれることで、より理解を深めることができます。
アイヌコタンの暮らしを再現した60分の1のスケールジオラマ。プロジェクションマッピングによる演出で、様々なシーンをリアルに表現します。
伝承儀式「ふるさと祭イチャルパ」「フンペ(鯨)祭イチャルパ」「ししゃも祭」のほか、白糠町を舞台に広がるアイヌの知恵が導く新しい食の価値づくり「アシル-トイタ」の取り組みを映像で紹介します。
特徴的な民具や、アイヌ文化を象徴する衣服を「盛装した男性」「盛装した女性」「日常生活での衣服」として3体で人物再現しています。
祭具や生活道具を配した、アイヌの暮らしを体感できるチセ(家)を展示。丸太を柱に、壁や屋根にはヨシを厚く貼ることで断熱材の効果があり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるといわれています。チセの中心にはアペソ(炉)があり、川の上流の方位にカムィの出入り口である「神窓」が設けられています。
チセの神窓の外にはヌサ(祭壇)を設け、儀式でカムィに捧げるイナウを祭りました。イナウは、木を小刀で削って作る祭具です。
プは、高床式食糧庫で、2~3年分の食料を保存していたといわれています。山菜や木の実は乾燥させ、肉や魚は燻製し長期保存しました。
カムィから預かった仔熊をイヨマンテ(熊送り)で送るまで飼育しました。1~2年育ててから神の国に送る儀式を行います。
アイヌ文様刺繍の最優秀工芸師・間宮喜代子さんの作品を展示。最高難度の技「エタㇻカ」で刺す、蜘蛛の糸のような繊細な文様が特徴です。